「法王」は秩序とモラルを指導する精神的なリーダー


第5番目のカードは法王です。4番目の皇帝と基本的に似ています。
英語のタイトルでは「POPE」となっている場合もあります。最高司祭やローマ法王を表しており、確かに男性性を示すのですが、皇帝よりも保守的で女性的な包容力のあるカードと言えます。
法王の別の名称は、ジプシー・プリンス・教皇・司祭長とも云います。関連するカラーは青藍色。パワーストーンは水晶が相当します。千額では木星ヘブライ文字との関係は「ヘー」を意味します。星座では牡羊座です。

この「法王」を最後に単独で(1人で)現れる人物像はひと段落します。隠者と最後の愚者を除いてですが。これは人間の個の部分の魂の成長過程を表していると言えます。後は妖精や神、もしくはイメージ的な描写が多くなります。

正位置の意味

1.支配・助言・協力や力づけること。
2.救済や悩みの解決。人に従う暗示。
3.精神的な目覚め。物質的なことではなく、心の面が問題。宗教への関心。瞑想。
4.人のために尽くす。奉仕活動や奉仕的な仕事。善と悪の科学。宗教そのものを表す場合もあります。インスオイレーション。
5.このカードを人物としてみた場合は、力になってくれる人。親代わりの人物。年上の人。宗教家・保護司・恩師。

逆位置の意味

1.人から見放される。悩みや苦しみが理解されない。冷たい態度。
2.人に頼りすぎる。厄介者。金銭的に迷惑をかける。借金の増加。
3.うますぎる話。利用しようとする行為。人の善意につけこむ、詐欺行為。
4.中止される仕送りや援助。当てにならない状況。
5.宗教への家族の反対。改宗または無神論者。
6.人物の場合は、ずるい人間。口先だけの人物。

「法王」は年配で頼れる人物。もしくはそのような援助があることを暗示するカードです。逆位置は援助の打ち切り以外にも騙される暗示、と覚えてください。

足もとに平伏す2人の神父からも、宗教的な権威が感じられます。でも神ではありません。法王も1人の人間ですから、神性や霊性があるわけではないのです。道徳を基本として、利害や損得からの思索が作用しています。
「法王」のカードには三重の象徴が多く見られます。三重冠や三重十字ではキリスト教の三位一体を象徴しています。肉体・感情・霊性の働きがあることで、この象徴は「倫理感」や「道徳観」を強調しています。
足もとに交差している鍵は、足元の人間たちには許されない「神性」を開くことができる権威を象徴しています。
赤いバラ・白いユリの着物は崇高な心を持っている象徴で、純粋さによって赦しを請う・指導を仰ぐことができることを意味しています。
このような象徴から、「法王」には「権威」「道徳・倫理性」「形式を重んじる保守的な態度」「賢明さ」を意味します。
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