タロットの歴史3


タロットカードは一体、どこの誰が発明したものなのでしょうか?

タロットカードの発明については、これまで「テンプル騎士団」に帰せられていました。

テンプル騎士団とは、ユーグ・ド・シャンパーニュと8人の仲間の騎士によって巡礼者を保護し、聖地への道を警備するために1188年ごろに結成された禁欲的な軍事教団です。

テンプル騎士団は、教皇の承認を得て、税の免除や世俗の裁判権を与えられていました。当然、彼らは年月とともに強大な権力を手にします。そのことが逆に多くの敵を作ることにもなるのは必定です。14世紀にはフランスのフィリップ4世が教団を異端として告発します。
1307年にはフランスのテンプル騎士団は捉えられ、財産は没収されます。
多くの騎士団員は拷問によって異端信仰の告白を強要されました。そしてこのフランスの迫害は、次々に他国へ拡大します。
1314年、騎士団の偉大な父であるジャック・ド・モレが火刑に処せられテンプル騎士団は根絶されました。
結果的にテンプル騎士団とタロットを結びつける確固たる証拠がないまま謎に包まれます。

「Tarot」の単語には「王道」を意味するエジプトの単語「Ta-rosh」からの派生が考えられます。
またヘブライ語の「法」の意味である「Tarash」という見方もあります。古代エジプトの魔神トート「Thoth」の崩れたものとも見なせますし、言語かたの説もまちまちです。

タロットカードの神秘的な魅力は、この謎に満ちた起源・・様々な伝承・・多くの文明に晒されたことにあるかもしれません。